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マウスの腫瘍、レーザー治療実験に成功

カーボンナノチューブとカーボンナノホーン
 左図:カーボンナノチューブ、炭素原子が規則正しくチューブ状に結合したもの。右図:カーボンナノホーン、カーボンナノチューブの末端が角状(horn)に閉じたもの。直径は2nm~3nm。


 産業技術総合研究所はカーボンナノホーンの複合体を用いてマウスの腫瘍に対してレーザー光を照射したところ、顕著な治療効果が確認されたという。

 腫瘍に対しては光線力学治療という治療法が一部で臨床応用されていて、それは腫瘍組織内に光感受性物質を集積させ、レーザー光線を照射して活性酸素を発生させ、腫瘍細胞を死滅させるというもの。光感受性物質としては、ポルフィリンがよく用いられている。

 そこで、従来のポルフィリンより皮膚透過性の高い600-700nmの波長のレーザー光をよく吸収する亜鉛フタロシアニンを用いることを検討した。亜鉛フタロシアニンはカーボンナノホーンの一部を開孔するとカーボンナノホーンの内面と外面両方に吸着し、高効率の運搬体となり、また、カーボンナノホーン自体も、紫外から近赤外の広い波長範囲にわたって光を吸収して、局部的に温度が上昇して周りの細胞を死滅させる光温熱治療効果も期待できる。

 ただカーボンナノホーンも亜鉛フタロシアニンも水に溶けないため、生体内で使えないという点があったが、外面に水溶性タンパク質を結合させて解決することができた。

 このようなカーボンナノホーンに亜鉛フタロシアニンを吸着させ、外面に水溶性タンパク質を結合させた複合体をマウスの腫瘍部に注射し、赤色レーザー光(600-700nm)を照射したところ、腫瘍がほぼ消滅することを確認したという。カーボンナノホーン自身の抗腫瘍効果が動物実験で確認されたのは世界初。


 かなりコアな内容ですが、光線力学治療のことと、最近よく聞くカーボンナノチューブの仲間、カーボンナノホーンと波長600-700nm帯レーザー光の使われ方についてなかなか興味深い研究です。

テーマ : 自然科学
ジャンル : 学問・文化・芸術


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